文部科学省 平成29年度 大学の世界展開力強化事業 ~ロシア、インド等との大学間交流形成支援 ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成: 主に極東地域の経済発展を目的として

NEWS・お知らせ

ウラジオストク航海 写真公開のお知らせ

ウラジオストク航海中の写真を公式facebookページを通じて公開いたしました。ページの閲覧には、facebookアカウント等は必要なく、すべての方がご覧いただけます。

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公開された写真はすべて東海大学に著作権があります。著作権者の許可なく写真の二次利用(コピー、転載、流用、転売等)することは禁止されています。

航海日誌8月19日 Day:13 (日本研修)

本日、本プログラムに参加したロシア人学生・引率教員が成田空港より帰国しました。

以上で8月7日(火)からの「東海大学平成30年度海外研修(ウラジオストク航海)」全ての日程を無事に終了いたしました。

本研修にご協力いただきました関係者の皆様に心から御礼申し上げます。また、約2週間に渡り航海日誌をご愛読いただきました皆様にも感謝いたします。

本航海に関わる写真はSNSサイトを通じて順次配信予定です。そちらも合わせてご覧ください。

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航海日誌8月18日 Day:12 (日本研修)

東海大学の「平成30年度海外研修 ウラジオストク研修」のロシア人学生向け日本研修プログラムが本日、終了しました。

 

学生たちは朝から、浅草寺や東京スカイツリー、秋葉原を見学。その後、ワシントンホテル新宿で行われた修了式に出席しました。式典では、事業責任者の山本佳男教授(国際教育センター所長)が「皆さんがこのプログラムを修了したことを、心からうれしく思います。このプログラムは、極東連邦大学とサハリン国立総合大学との連携によって実現したもので、両大学との協力関係がさらに強まり、次のステージに進むことを期待しています。そして本プログラムに参加した皆さんが、高い意欲を持ち、日本とロシアの新しい未来が切り開かれることを期待しています」とあいさつ。その後、一人ひとりに修了証が手渡されました。

 

【ミハイロヴァ・ヴァレリアさん 極東連邦大学5年】

ライフケアや日ロ両国について多くのことを学んだこの航海に参加できたことをうれしく思います。両国が抱えている問題はもちろん、マスメディアなどに頼るのではなく、直接語り合い本当の情報を知る必要があることを実感しました。先生方の講義も有意義でしたし、Student Forumでは、医療教育やヘルスケアのシステムに違いはあるものの、共通する問題もあることも発見できました。日本人の学生たちはとても付き合いやすく、交流に熱心で、船内研修の最後に分かれた時には私自身も思わず泣いてしまうほど充実した時間を彼らと送ることができたこともよい思い出でした。今後も、互いの将来のために、コミュニケーションをとっていきたい、そう思えた人々でした。この研修を用意してくれたすべての方々に心から感謝しています。

 

【イリアス・ヌルガリエフさん サハリン国立総合大学3年】

船内の研修は、Student Forumや先生方の講義、日本文化体験などを通して、さまざまな観点から多くのことを学び、私が新たな一歩を踏み出すきっかけになる素晴らしいものでした。船内で日本人学生と語り合う中で、日本人もロシアに興味を持っていることを知り、私自身も日本についてより深く、また幅広く知りたい、日本人の先生方からもっと多くのことを学びたいと思うようになりました。船内での生活では、言葉に頼らないコミュニケーションの方法もあることを知りましたが、より深く知るためにはもっと英語を勉強しなければとも感じています。今後両大学の学生の交流が、スポーツなどにも広がることを期待しています。

航海日誌8月17日 Day:11 (日本研修)

日本研修3日目には神奈川県伊勢原市の東海大学医学部付属病院で、最先端の医療や病院運営システムを学ぶプログラムを実施しました。

 

最初に付属病院の飯田政弘病院長があいさつ。その後スタッフが、特定機能病院として高度医療を提供している病院の概要を説明しました。さらに、健康学部の石井直明教授が「Tokai Health Science Program」のテーマで講義し、がんや生活習慣病の原因や砂糖の過剰摂取が健康に与える影響を説明。医学部付属東京病院の抗加齢ドックや伊勢原市などで行っている健康バスなど、健康長寿社会の実現に向けた本学の取り組みを概説しました。続いて医学部医学科の三上幹男教授が、「Cancer Screening and Cancer Prevention」のテーマで、がん検診についての基本的な考え方や早期発見の効果を説明。婦人科がん予防の実例として、パップテストや子宮頸がん予防のためのHPV感染予防ワクチン接種の概要を説明しました。その後、付属病院内の見学会を実施。外来受付や手術室、病室、救命救急センター、ドクターヘリのヘリポートを巡り、医療の現場の雰囲気を感じながら、病院内の運営システムについて学びました。

 

 

【カン・マリアさん 極東連邦大学4年】

全ての施設が洗練されており、とてもよい印象を受けました。手術ロボットシステム「ダビンチ」など、ウラジオストクの病院にはないものを見学し、これまで日本の病院運営に関する知識はなかったので、新しいことを学べたのも大きな収穫でした。先生方の授業内容も健康維持のために重要なものばかりで、こうした機会を設けてくれた東海大学の皆さんに心から感謝しています。

 

【ブソエドフ・アレクサンドルさん 極東連邦大学4年】

まず何よりも、病院の美しさに心を奪われました。清潔であることはもちろん、さまざまな場所にアルコール消毒用のボトルが置かれているなど、衛生面に気を使っている病院だという印象を受けました。ウラジオストクでは、外来の診察室と入院用のベッドが混在しているのが一般的なのですが、ここでは外来、入院病棟、手術室などそれぞれの機

 

能が分離しており、かつ効率よくシステム化されている点も素晴らしいと感じました。最先端の医療を学ぶ貴重な機会になりました。

 

 

航海日誌8月16日 Day:10 (日本研修)

極東連邦大学とサハリン国立総合大学の学生39名を対象にした日本研修2日目の今日は、静岡県伊豆の国市韮山と沼津市戸田、日本の産業近代化の歴史と日ロ友好の歴史に触れるスタディーツアーを実施しました。

 

一行は最初に、ユネスコの世界遺産に指定されている韮山反射炉を訪問。伊豆の国市の外国語ボランティアの案内で、博物館と反射炉を見学。日本で唯一現存する実用反射炉である韮山反射炉が建造された経緯や当時の大砲製造技術、日本の産業近代化に果たした役割について学びました。その後、沼津市戸田に移動して日ロ友好の発端となった同地の歴史遺産を訪問。1854年に発生した安政の大地震の折に、津波の影響で座礁したロシアの軍艦「ディアナ号」の代船として、日本とロシアの船大工らの協力で「戸田号」が再建された歴史に触れました。最初に、戸田日ロ交流協会の水口淳理事長(沼津市議会議員)の案内で、船長のプチャーチン提督が滞在した宝泉寺を訪れ、戸田で死亡した2名のロシア水兵の墓に花をささげました。さらに「ヘダ号」建造地の石碑を経て、戸田造船郷土資料博物館を見学。同地滞在中に描かれたプチャーチン提督の肖像画や設計図、東海大学の協力で博物館に寄贈されたヘダ号の模型などを通して、「ヘダ号」の建造が日本における洋式造船技術の導入にも貢献したことを学びました。

 

なお本日のプログラムは、伊豆の国市と戸田日ロ交流協会、日本対外文化協会の協力を得て実現しました。

 

【ドミトリー・リトヴィノフさん 極東連邦大学4年】

昨日までの航海研修で日本人の友人をつくってきた私にとって、ディアナ号事件について理解を深められたことはとても大きな収穫でした。両国交流の歴史をより深く学びたいという意欲もわいてきました。今回のウラジオストク航海研修は、日本の歴史や文化、社会について理解を深められるなど、今後の人生にきわめて有益だったと思います。こうしたプログラムは今の日ロ関係に大変重要だとも感じており、参加できたことを大変うれしく思っています。

 

【コンスタンチン・ヴァスコフさん サハリン国立総合大学3年】

過去に札幌を訪れたことはありましたが、今日のプログラムはとてもユニークで忘れられない経験になりました。なかでもディアナ号が幕末から明治にかけての日本の造船技術発展のきっかけとなったと知れたことは、とても新鮮で面白いと感じました。

 

 

 

航海日誌8月15日:Day:9

北海道の留萌港を8月8日に出港した研修団は今日、静岡県・清水港に帰港。北海道大学、新潟大学、近畿大学、東海大学から集まった日本人学生の研修は本日で終了。極東連邦大学、サハリン国立総合大学から参加したロシア人学生の日本研修が始まりました。

本日は最初に、ロシア人学生が日本に入国するにあたっての注意事項を説明するオリエンテーションを実施。午後1時に清水港に着岸したのち、出入国の手続きを終えました。そして迎えた解団の時。グローバル推進本部の隈本純次長が「無事にこの航海を終えられたことは、学生全員の協力があったからこそ。君たちの今後の活躍を期待する」とあいさつすると、学生全員から大きな拍手が送られました。そのあと学生たちは、メールアドレスを交換したり、一緒に写真を撮ったりして別れを惜しみ、「今後も連絡を取り合おう」と約束していました。

その後、ロシア人学生はバスに乗り換えてホテルサンバレー伊豆長岡に移動。明日は、韮山の反射炉や幕末にロシアの帆船ディアナ号が難破し、再建造されるなど日露友好の端緒となった地である戸田を訪問します。

*帰港の様子は東海大学公式サイトに掲載しております。

【マリア・ドゥメンコさん サハリン国立総合大学言語学部4年】
日本人の学生とは、乗船後すぐに打ち解けることができました。日本人の学生たちは、フレンドリーで優しく、本当に高い論理力と知識を持っていました。今回の航海では、日本語と英語のスキルはもちろん、日本の文化も学ぶことができました。特に、Student Forumで日本の学生と話し合った時、今の両国の協力関係を、今よりも強力なものにできるという確信を持つことができました。

【ユリア・モロドツヴァさん サハリン国立総合大学国際観光学部4年】
日本語を勉強しているので、日本に行くことができるのは本当にうれしいです。日本人はディスカッションに真摯に取り組み、責任をもってなすべきことをする素晴らしい人たちだと実感することができました。これまで経験したことがないほど、濃密に日本語を学ぶ機会にもなりましたし、日本のライフケアについて学ぶ貴重な機会にもなりました。今回語り合う中で、両国の学生は互いをまだまだ知らず、もっと語り合う機会が必要なのだと感じました。両国の学生は価値観で似たところもあり、互いを愛し合うこともできる、そう思った航海でした。

【越智将太さん 東海大学大学院工学研究科機械工学専攻2年・学生リーダー】
今回の研修を通して、他国や人を理解するためには、直接訪問し、その国の人と話をすることがいかに大切なのかを実感しました。直接ウラジオストクを訪問し、Student Forumで学生同士が話し合う中で、自分がいかにロシアとロシア人を理解していなかったのかを知り、きちんと話しあい、両国が協力できる点を探す機会をもっと増やすべきだと思うようになりました。特に医療分野に関しては、ロシア人が日本をリスペクトしていることがわかり、医療や健康維持の分野で、今後も協力していけることを実感しました。

【中村元哉さん 北海道大学大学院環境科学院大気海洋物理修士2年】
Student Forumでリーダーを務めたのですが、海外に展開する企業で外国人のスタッフとともに働く上で必要になるスキルがどんなものなのかを身をもって学ぶ機会になりました。これまで、ディスカッションは得意だと思っていたのですが、さまざまな価値観を持つ人たちとの議論は全く別のものなのだと知る、貴重な機会になりました。

航海日誌8月14日:Day:8

研修8日目には、Student Forum“Proposals for Better Life Care in Japan and Russia”のプレゼンテーションを実施しました。

一昨日、昨日と、学生たちは限られた時間の中で日本とロシアの学生が英語でタフな議論を重ねてきました。プレゼンテーションを前に緊張した学生たちをリラックスさせようと、開会を前に田口香奈恵准教授と望星丸の荒木直行船長による特別レクチャーを実施。松前達郎総長が作詞した「かもめの季節」と、「カチューシャ」を荒木船長が披露。両国の学生たちは手をたたき、歓声を上げながら船長と一緒に歌を歌って緊張をほぐしました。

そして始まったプレゼンテーションでは、学生たちが司会進行も担当。各チームが「医師の過労死予防」や「ストレスによるアルコールとたばこの過剰摂取を治療するための両国への医療ツーリズム」、「健康診断受診者を増やし健康人口を増加させる方策」、「旭川市で行っているケアカフェ方式の導入による医療コスト削減」などの提案を発表しました。それぞれの発表には聴衆の学生から盛んに質問が飛び出し、議論が展開されたほか、全ての発表終了後には各大学の教員が全体の発表について講評しました。

午後からは、日本文化体験プログラムを行いました。発表も終えてすっかりリラックスした学生たち。日本人学生が手ほどきし、ロシア人学生が折り紙や習字、コマ回し、紙風船遊び、けん玉などを楽しみました。また、特別ゲストとして、国際教育センターの千葉雅史次長が後部甲板デッキで剣道の演武を披露。学生たちは歓声を上げていながらパフォーマンスを楽しみました。

夕食後には日本人学生の修了式が行われ、国際教育センターの山本佳男所長が一人ひとりに修了証を授与。その後、後部甲板デッキでの星空観測会も行いました。学生たちは、床に寝転んだり、座ったりと思い思いのスタイルで満天の星々を観察。今日までの航海をやり終えた学生たちを称えるように、光り輝く星々の中をしし座流星群が流れていました。

明日はいよいよ、望星丸が清水港に帰港します。日本人学生の研修は明日を以て終了し、ロシア人学生の日本研修が始まります。

【福田航二朗さん 近畿大学理工学部3年】
今回の研修で、ロシア人学生との議論を十分に展開できず、自分の未熟さに気が付けたことが何よりの収穫でした。まだ20歳なので可能性はいくらでもあります。今のこの悔しさを大切にして、早速大学に帰って留学の相談をします。またロシア人からは、母国を背負っている誇りを持って議論している姿が見受けられ、国際的に活躍するためにはこうした人々と渡り合えるようにならなければならないのだと、体で理解できました。この気持ちは研修に参加しなければ味わえなかったことだと思います。

【川崎直樹さん 東海大学観光学部3年】
Student Forumを通して、外国人とのビジネスをする上で必要なスキルとは何なのかを経験することができました。相手との議論がかみ合わない時に、いかに打ち解ければいいのか、そして自分の提案をいかに受け入れてもらうのか、さまざまなことを短い期間の中で経験できたことは、人生を通しての財産になると思いました。船内の生活では食事当番や掃除などがあり、不便な面もありました。最初こそ「なぜ自分たちがこんなことを」と思うところもありましたが、そうした担当を通して班のメンバーと嫌でもコミュニケーションをとることになります。それによって、より深く一人ひとりをより深く理解できるようになったと思います。

【冨川千鶴さん 東海大学工学部2年】
今回の研修を通して、日本人もロシア人も国籍に関係なくそれぞれが一人の人間なのだと思えるようになりました。最初はロシア人学生に壁を感じるところもありますが、うまく議論が展開できるようになると、それが楽しくなり、わずか2日間でしたが刺激的な体験ができたと思っています。もう一度ウラジオストクに行って、路地を歩き、人の生活を見たいと思うようになりました。

【大塚美咲さん 北海道大学農学部4年】
プレゼンテーションを終え、皆で一つのことをやり遂げたことで、この研修を楽しかったと思うようになりました。船内で生活する中で皆の嫌な部分も見ることになりましたが、それがなければこれほど満ち足りた感情を持つことができませんでした。今回の研修を通して、自分が快適に感じているゾーンから出て、一見興味を持てないと感じる人とも接してみようと思うようになるなど、自分の幅を少し広げられたと思います。

航海日誌8月13日:Day:7

研修7日目の今日は、東海大学の田口香奈恵准教授とサハリン国立総合大学のトー・ケン・シック教授によるレクチャーの後、午後からStudent Forum“Proposals for Better Life Care in Japan and Russia”がスタートしました。

田口准教授の「サバイバル日本語Ⅰ」では、ロシア人の学生に、あいさつや自己紹介、友達の紹介の仕方をグループワーク形式でレクチャーしました。各グループには日本人学生も加わり、適切な使い方や正しい発音をアドバイス。日本人学生は、Day2と3で学んだロシア語で会話を試み、ロシア人学生が日本語で答えるなど、楽しみながら互いの言語を学んでいました。トー・ケン・シック教授は、「International cooperation of Sakhalin Region and Japan」のテーマで講義。サハリンの地勢や地域経済発展に向けて進む各種プロジェクト、日本の各都市や団体と進められている交流事業などを概説しました。

午後から始まったStudent Forumでは、学生たちが13グループに分かれて本格的な議論を開始しました。昨日のPreparationの成果をもとに、日露のライフケア向上にかかわるさまざまな視点から問題点をテーマとして設定し、持ち寄った情報や船内で追加調査したデータを使って解決策を議論。学生同士の意見の違いに悩み、時に激しい議論を交わしながら互いの接点を探し、模造紙2枚のポスターにまとめていきました。

【ダリア・ムドライアさん 極東連邦大学】
日本人の学生たちはとても親切で、話していて楽しいと感じています。日本語と英語の両方の言語のトレーニングにもなっており、異なる文化の人同士で語り合う楽しさを実感しています。Student Forumでは、私自身が専門にしている法学の分野を生かし、日本の事例に学びながらロシアの課題を考えたい。

【グレブ・リャシコさん 極東連邦大学】
日本の文化や歴史、特に神社や幕末を学び現代の日本に接したいと思って参加しました。日本人というと、とてもよく働くけれどなかなか心を開かないというイメージがありましたが、実際に接してみるととても話しやすく、楽しい人たちでした。この研修では、できる限り面白い経験を積み、外国人とのコミュニケーションスキルを身に付けたいと思います。

【ビクリスチュク・カテリーナさん 近畿大学国際学部3年】
今回のForumを通して、互いの文化の違いをうまく共有できない時に誤解が生じやすく、それを乗り越えられると協力してよいアイデアを出し合えることを学びました。私たちのグループでは、互いの文化や考え方の違いを理解しあえたことで、日本人はロシアの、ロシア人は日本の課題解決に向けたアイデアを提案するポスターを完成させることができました。この提案を多くの人の前で発表し、他のグループからの質問を受けるのが楽しみです。

【田修太郎さん 東海大学海洋学部1年】
昨日の夜のPreparationでは互いの考えていることがなかなか共有できず、それぞれが持ってきた資料を交換して今日のForumに備えることにしました。Forumでも、自分の意見を最初に主張することはできるものの、想定外の質問や議論の展開に即答できないことがあり、英語力の不足を痛感しているところです。その一方で、国際的なビジネスや外国人との本格的な議論では、求められる英語力のレベルや、日本人の「和」を重んじる考え方だけでは仕事にならないのだということも経験から学んでいます。難しさを感じることがたくさんありますが、この経験は絶対に将来に生かせると思っています。

航海日誌8月12日:Day:6

6日目を迎えた今日、研修団では極東連邦大学のアンドレィ・コジネツ講師とイリーナ・ゴリアチェヴァ教授による講義を受けたほか、スポーツ大会も開いて日本とロシア、両国の学生間の交流を深めました。その後、明日から始まる日露学生フォーラムに向けたプリパレーション・セッションを実施。明日からのフォーラム本番に向けて、早速熱い議論が始まりました。本日の航海中には、上空に虹が現れたり、3頭ものクジラが望星丸の近くに姿を現したりと、航海を彩るイベントもあり、両国の学生たちが目を輝かせて観察していました。

コジネツ講師は、「Energy security in East Asia」と題して、エネルギーセキュリティーの考え方や世界のエネルギー事情の歴史、北東アジアにおける安定供給の課題について講義。ゴリアチェヴァ講師は、「Realization of Shinzo Abe’s “Realization of Shinzo Abe’s “Eight-point plan”of Japanese-Russian Economic Cooperation at the Far East Region of Russian through mass media of Russia and Japan」のテーマで、2016年に行われた安倍晋三首相とウラジーミル・プーチン大統領の間で合意された経済協力8カ条の概要と両国のメディアの対応を解説しました。

スポーツ大会では、船内での生活班対抗で綱引きと長縄跳びで優勝を競いました。実施に当たっては、全体の運営方法も学生主体で計画し、綱引きを始める時こそ両国のルールの違いで戸惑いながらも相談しあってルールを決定。トーナメント制で試合が始まると、班に関係なく互いのチームを応援しあいながら勝敗を競い合っていました。ロシア人の学生たちは、「一緒に体を動かして楽しかった。協力して盛り上がれたのがうれしい」とコメント。日本人学生も「英語が得意でなくこれまでうまくコミュニケーションをとれていなかったメンバーも、気持ちを一緒にして競技に挑む中で、ロシア人学生と打ち解けられました。本当に楽しかった」と語っていました。

夕食後には、プリパレーション・セッションがスタート。生活班とは違うディスカッショングループに分かれると、持ち寄った資料を使いながら議論するテーマや今後の進め方について盛んに意見を交わしているグループもありました。明日はいよいよ、日露学生フォーラム「Proposals for better Life Care in Japan and Russia」がスタートします。

【ドミトリー・リトビノフさん 極東連邦大学】
国際協力について学んでおり、自分の将来にとって大切なスキルを身に付けたいと思って参加しました。この航海は日本人と日本人学生について学ぶ大きなチャンスで、大きな冒険だと思っています。昨日会ったばかりですが、日本人の学生たちはとても親切でかつユニークで、これからの研修がとても楽しみです。

【長浜佐和さん 新潟大学人文学部3年】
大学でロシア語を勉強しているのですが、ロシア人学生と会うまでは「正確な文法で話さなければ」と不安に思っていました。でも会った時にロシア人から、「失敗を恐れず話せばいいんだよ」とアドバイスされて吹っ切れました。その時その時の必要に迫られてロシア語を話しているので、スキルの向上を実感できています。ロシア人学生もとてもフレンドリーで優しく、親しみやすいと感じました。この航海では、互いの母国語ではない英語が公用語になっているからこそ、両国の学生が助け合いながらコミュニケーションを取る関係ができているのがよいと感じています。

【荒川朋香さん 東海大学観光学部4年】
ロシア人学生も加わって、船内の生活の楽しさがさらに増したと思います。私自身は英語が必ずしも得意ではないのですが、伝えたいという気持ちがあればわかってもらえるし、ロシア人の友人もできました。これからも怖気づくことなく、どんどん話していきたい。

【山下健斗さん 東海大学海洋学部4年】
これまでのプログラムは交流することが目的でしたが、今夜からは一つのテーマについて論理的に議論することになります。日露の学生でディスカッションするのは今回が初めてでもちろん不安もあります。どのような結果が出るかはまだわかりませんが、どのような結果になっても今後につながる経験が積めることは間違いないので、精いっぱい頑張ります。

航海日誌8月11日:Day:5 (ウラジオストク研修)

昨日に引き続き、研修団は今日も極東連邦大学でレクチャーを受けたほか、ロシア文化体験プログラムとしてマトリョーシカの絵付けを体験しました。夕方には極東連邦大学とサハリン国立総合大学の学生も望星丸に合流。ウラジオストク港を出港し、研修航海の後半がスタートしました。

極東連邦大では、日露関係研究センターのエレーナ・ゴリアチェヴァ講師が、「Economic cooperation between Russia and Japan in the XXI century: mutual perception of its perspectives by Japan and Russia (referring to Shinzo Abe’s 8 point cooperation plan)」のテーマで講義。日本の経済団体連合会やJETROが実施した調査をもとに、両国間経済交流の現状と問題点を整理した後、安倍晋三内閣総理大臣とウラジーミル・プーチン大統領の間で合意した8カ条の経済協力項目決定後の状況についても説明しました。講義終了後には、学生たちが積極的に質問し、ゴリアチェヴァ教授と意見を交換していました。

昼食後には、マトリョーシカの絵付けを体験。講師の指導を受けながら、マトリョーシカ調の絵が描かれたプレートにさまざまな色を塗っていく作業を体験しました。プログラム終了後、キャンパスを離れる際には山田清志学長とニキータ・アニシモフ総長が学生たちのもとを訪れて、一行を激励する一幕もありました。学生たちからは、「短い滞在だったけれど、ロシアの大学で英語での授業を受けられたこと自体が貴重な経験だった。極東連邦大の学生たちが皆フレンドリーでかつ親切に接してくれたことに感謝したい」「名残惜しいけれど、今度は留学や観光の形でこの大学に戻ってきたい」といった声が聞かれました。

港に戻った後、極東連邦大とサハリン国立総合大の学生と合流。乗船後にはあらためて避難訓練を行ったほか、班ごとに自己紹介を含めたアイスブレイクをしていました。夕食後には学生たちが待ちに待った出航。全員で登舷礼を行い、ウラジオストクの町に別れを告げました。

【勝又健太郎さん 東海大学生物学部生物学科3年】
多くの人とかかわり、人と繋がることが好きでこの航海に参加しました。高校でも寮生活を送っていたので、船内の生活でもその時の経験を生かして仲間を増やしたり、引っ込み思案の学生を助けたりするよう心がけています。ウラジオストクに初めて来て感じたことは、言語も生活の様子もすべてが日本とは違うということです。昨日までは、日本の他大学の学生と一緒に生活をしてきましたが、今日からはロシア人も加わります。彼らを巻き込んで、できる限り交流し、互いが分かり合えるようになりたい。

【結石将太さん 東海大学海洋学部3年】
東海大学の海外研修航海に2回乗船した経験があり、今回も海外経験を積む絶好の機会だと思って応募しました。東海大の湘南キャンパスもかなり大きいですが、極東連邦大はそれよりもさらに大きかったことに驚きました。また地域の人たちも自由に使っていて、地域のコミュニティとのコミュニケーションをうまく取れ、巻き込むことができているのかなと感じました。船内生活では、日を重ねるごとに一人ひとりが自主性と責任感が生まれ、自分たちで考えて行動できるようになってきています。英語は得意ではありませんが、ロシア人の学生とも積極的に話したいと思います。私のことを理解してもらうとともに英語で話せるようになるとともに、ともに協力してすばらしい研修団をつくりあげたい。

【武本友里恵さん 東海大学医学部4年】
この研修航海に参加しなければ出会えなかった人たちと出会えたことが、何よりの収穫だと感じています。これまでにも海外の一人旅行は経験していますが、船で共同生活をしながら旅をするのはとても新鮮で楽しいと感じています。極東連邦大訪問では、アテンドしてくれたボランティア学生たちと、少しの時間でしたが雑談する機会もあって、充実した時間を過ごすことができました。今日からは新しいメンバーも増えるので、さらに面白い旅になると期待しています。